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正慶孝・藤原肇共著「ジャパニーズ・レボリューション」
1 名前: 金子純一 投稿日: 2003/03/08(土) 13:26
 2002年3月の将基面さんの『反「暴君」の思想史』出版以来早一年。
今般、正慶さんと藤原さんの共著がついに出版となるとのことで、
再び良書に廻りあえるという期待で胸をふくらませています。

 今日、いわゆる「書き屋」の手になる憂国の書は書店に氾濫し
ています。しかし、天地人の枠組みを踏まえ、文明レベルの変遷
を睨んだ視点に立ち、アジアの中の祖国・日本が必要とする回
天のあるべき姿を、理に則して指し示すことができる「真の識者
・求道者」がものした書は誠に稀有です。

私にとって、この正慶さんと藤原さんの共著は一つの理想の現実
化に他なりません。

18世紀にヴォルテールとモンテスキューあるいはライプニッツが
「ヨーロッパとは何か・どうあるべきか」を語る対談集(そんなも
のは勿論ないが)を出していたら、ヨーロッパの自己認識と自己形
成に深い知的影響力を残し、ヨーロッパの財産となったに違いあり
ません。

私は、正慶さんと藤原さんの共著の位置付けと意義は、上記の例え話
の時代が18世紀から現代に、場所がヨーロッパから日本に移っただ
けで基本は同じであると捉えています。
(読む前からテンションが高すぎるという声が聞こえてきそうですが)

 本書に込められた両氏の叡智から回天のあるべき姿を学ぶだけ
でなく、天爵を戴き地に潜む現代の2大碩学のコスモロジーを
紙背に読み解く楽しみに今から多いに期待しています。


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ジャパニーズ・レボリューション(仮題)
正慶孝・藤原肇共著
清流出版株式会社
予価(本体2000円+税) 2003年3月下旬発売予定
四六判上製272頁
ISBN4-86029-033-X

2 名前: einen 投稿日: 2003/03/10(月) 13:06
清流出版株式会社の書評に『テレオクラート』なる言葉が出ておりました。

遠い未来を見通せる専門家たるには、遠い過去を知らなければならないの
は当り前であり、そのようなものの資質と問わば、過去の偉人達の著作・
言葉をよすがに深いレベルでの交流をなし得るものと云えるのではないか?

正慶さん、藤原さんの同時代に生きる我々としてはそのような資質なしに
二人の交流を見ることが出来るわけで、大変な幸運といえるのではあるが、
その幸運に甘えるのではなく、日々過去の碩学達と会話してもらえるよう
に日々精進せねばならないのは云うまでもないことか と考えている次第。

宜しくお願い致します。

3 名前: 相良武身 投稿日: 2003/07/01(火) 23:08

個人的に慶応の人間が事ある毎に福沢先生というのは嫌いで、
できるだけ、付き合うことをしてないのですが、
ジャパンレボリューションを読んで、自立=独立から
福沢諭吉がなにか残していないかとさがしたところ
以下のホームページに出会いました。

http://www.inet-mitakai.com/s-y.html#youryou

福沢諭吉の修身要領です。これを見たとき、思ったことは
一体いままで何を読んできたのだろうかという脱力感であり、
政界にうごめいている慶応出身の政治家(せいじや)は
なにを学んでいたのだろうかということです。

個人的に思っていることですが、早稲田が雄弁会に代表されるように
下品な集団となり、美人局や、強姦集団と成り果てております。
慶応は、ここ10年大学バブルに浮かれ、近く現在の日本と
同じように暴落すると考えております


4 名前: 田村仁徳 投稿日: 2003/07/02(水) 13:54
福澤諭吉は読んでみると面白い人で、特に理財論は日本人の財政面での体質的な
弱点をついて実に面白くもっと読まれるべきと思います。
福澤は率先して銭の文明を奨励し、門下に多数富豪を輩出、この人たちが帝大閥に
対抗して財界閥を作ったので、金持ちカラーがスクールカラーとなりましたが、
福澤自身は親父が自殺、父母の郷里では差別いじめにあい、泣く泣く父の蔵書を
処分して学費を捻出、中津の殿様所蔵の洋書を盗んで翻訳アルバイトに精出した
とかの、相当の苦労人ですので、骨がびしっと入って実に痛快なものです。
それに
福澤は恐らく史上最初に国家が無税でやれると明治24年の大日本帝國を観察して
喝破提言した思想家で、この先見性を超える人は未だに無く、その点、尊敬しております。
最近の政治家、行政役人が日本の国家財政破綻を少子化にお仕着せて、子供を生まない
のがけしからんとかに摩り替えているのはばかばかしい限り。個人としてみれば財政、
会計のエキスパートなど何ぼでもいるでしょうに、この国政レベルだとかかる愚論に
堕すのは日本の遺伝体質かと思われますが。
その意味で福澤からはじめるのは適当かと思われます。大日本帝國破産、日本国破産寸前
二度も同じ轍を踏まねばならない頑固な遺伝質は改良されねばならないのは勿論です。
こうした点から、福澤の卓抜な理財論は「文明論の概略」でも読めますのでご一読お奨めします。
丸山真男にも岩波新書の3冊本で、輪読したものがありますが、こちらは理財論ぬきで
片手落ち、丸山さんは余り金に困らない人であったのでしょうか。

5 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/09/20(土) 14:54
最後の訪問地がシシリー島のシラクーサであり、ユウリカと叫んで歓喜したと言うアルキメデスの故郷は、アテネに次ぎギリシァ世界第二の文化の中心地だったが、そこから汽車13時間飛行機17時間をかけて、自宅にたどり着いた今は疲労でへとへとです。それでも風騒の心に誘われて旅に出かけて、一ヶ月以上もE‐mailに接しない生活をしたので、家に戻ったら何百通もメッセージが溜まっているし、通常の手紙も山のように届いていましたが、その中に「財界にっぽん」の10月号があり、そこに「ジャパン・レボリューション」の紹介記事が出ていました。これは正慶さんとの共著に関しての最初の紹介記事で、財界にっぽん社が書いたので御祝儀記事であり、書評と呼ぶには突っ込みが足りない感じだが、これまで日本のメディアが本の存在を黙殺して、雑誌も新聞も書評はおろか紹介もせず、そのために清流出版は困惑していたようで、私が旅に出る前に届いた暑中見舞いの文面には、「書評が出ないので本がほとんど動いておらず、これまでやっと1000部くらい売れただけで、悪戦苦闘を強いられています」という、実に情けない泣き言が書いておりました。
本の販売は出版社が担当する仕事に属しており、著者は売上に関与する立場にないとは言え、これまで250部以上も買い取っていることからして、実売が1000部以下と言うのは情けない限りです。それはある新聞社の元経済部長の人がこの本を読み、「この本で盛田昭夫や佐治敬三をけなしているし、経営の神様の松下幸之助までケチョンケチョンだから、電通の手前メディアも取り上げにくいし、森喜朗が売春防止法違反で警察に捕まったことまで書いてあるから、新聞は取り上げるのを遠慮したとしても不思議でない」というコメントも、ことによると真実を突いているのかも知れません。しかし、延べ三ヶ月を費やして独創的な注をつけたのに、それを評価する眼力を持つ知識人が、アカデミーにもジャーナリズムにもいないことは、考えてみると実に淋しいことだと言えないでしょうか。
私の読者達の集まりだと言うことになっている脱藩道場でも、掲示板の「ジャパン・レボリューション」のスレッドにおいて、本の出版から半年経った現時点までに、僅か四件しか書き込みがなかったことを見ても、いかにインテレクチュアル・レスポンスが低いかと言うことは、改めて論じるまでのことはないと思います。日本人がこれだけ無気力になっているというのは、亡国現象を如実に表していると思いますが、こんな状況から一刻も早く脱却したいものです。今日は時差ぼけで頭が冴えないのでまたにします。

7 名前: 佐藤春彦 投稿日: 2003/09/24(水) 21:59
「ジャパン。レボリューション」が出てから半年が過ぎたのに、新聞も雑誌も書評や紹介もしなかったが、「財界にっぽん」が初めての紹介記事を書いたと報告し、「ジャパン・レボリューション」のサイトには四件しか書き込みが無かったと、藤原さんが発言していたので自分なりに考えてみました。
藤原さんは四件の書き込みと書いていますが、金子さんの記事は本が出る前の期待感であり、他の記事は福沢諭吉についての発言であって、「ジャパン・レボリューション」には無関係だと言う点で、実際には本が出てから内容を読んで書いた物は驚く無かれゼロです。本を読んでどこの発言に印象を受けたとか、
この部分をもっと書き込んで欲しかったと言う注文をはじめ、この発言はこう考えたらもっと実現しやすいという意見が、この掲示板に全く現れてこなかったことは、読者における怠慢だと批判されても仕方がなさそうです。「サメの脳みそ」の森から「イタチの脳みそ」の小泉に続き、日本の首相の頭脳がケモノ並みの状態が続くが、
脱藩道場のメンバーが永田町の脳病に感染して、思考停止に陥らないことが必要だと思います。それに折角亀山さんが雑誌記事を転載しているのに、それに対しての発言もほとんどなくて、読んでいるから読者だと思い込んでいるとしたら、これは知的な荒廃だと痛感しています。

8 名前: 相良武身 投稿日: 2003/09/24(水) 23:09
相良です。厳しい指摘を受け、我がことでありながら、
情けなく、また反省させられます。
ただ、私自身は、知人、後輩と多くの人にこの本を含め、
多くの本を提供してきました。しかし、その先が続きません。
人に勧める気配がないのです。それだけの人間としか付き合ったこなかったのか
と自問しているこの頃です。
それでも、やめるつもりありません。
すいませんが、つづきはまた

9 名前: ONE-ZERO 投稿日: 2003/10/21(火) 04:40
皆さんと同じように反省しています。諸事情も重なりなかなか読めずにいました(いま少しずつ読んでいますので、後日アップすることにして)。
ここ暫くは岩波文庫に収蔵されている古典を中心にした読書生活で、思わぬ本が数百円単位でまとめて購入できるのは、驚きと勿体無さを感じます。
中には『社会契約論』と『民約論』があって恥じましたが、近くの大型書店を見上げては良書の少なさに嘆息します。
もっとも岩波だけがよいというのではなく、『ある情報将校の記録(中公文庫)』を手にしたときには歴史の重みを感じました。意見のわかれるところではないかと
思いますが、松本重治氏が文章を寄せていることを記しておきます。

10 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/03/04(木) 12:26
この本の対談を始め正慶さんや私が喋った記事は、江口敏さんが「財界にっぽん」の編集長だった時代に、テープ起こしをして活字にしたものです。また、「理は利よりも強し」や「経世済民の新時代」の中の記事にも、彼が担当してまとめたものが可也あります。それに「宇宙巡礼」のサイトの「記事」の欄に、「財界にっぽん」「マチュアライフ」「花も嵐も」などの雑誌名がありますが、これらは彼が編集長を歴任した雑誌です。
江口さんとの付き合いは20年以上になりますが、彼が「ビックA」の記者だった頃からのもので、私が帰国するとカセットコーダーを持って、私の発言を録音するのに駆けつけて記事にまとめ、それを活字にする貴重な編集者が彼でした。15年くらい昔ですが彼が担当してまとめたもので、孤高を貫いて生きた日本人の生涯について、伝記スタイルの本として出したいと相談を受けました。
興味深い内容なので幾つかの出版社に持ち込み、本にする可能性を打診してみたのですが、私の力不足で出版は実現しませんでした。そして「ジャパン・レボリューション」が清流出版で出た後で、正慶さんのコネで15年以上も眠っていた原稿が、清流出版から「志に生きる」と題して出版になりました。縁というのは不思議なものですが、出版の経過については「あとがき」に書いてあり、私は改めて「出版おめでとう」と言いたいと思います。

11 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/05/13(木) 07:29
現在の段階で編集作業が進行中の「賢者の螺旋〔ネジ〕」に収録したために、「宇宙巡礼」の管理人が収録記事を「記事」の欄から削除したのは、出版社に対しての礼儀からして当然の措置であり、電子化してくださった皆さんに厚く感謝したいと思います。
それでは何故「日本は賎民資本主義から脱却せよ」の記事が、「ジャパン・レボリューション」が出たにもかかわらす削られなかったかについて、考えた人がいたかどうかインテリジェンスの面で非常に興味深いところです。
誰かがこの問題について指摘することによって、掲示板が賑やかになるだろうと期待したのですが、今日に至るまでそれは残念ながら起きませんでした。これは著者の私が解説する事柄ではないので、皆さんの議論が始まるのに任せたいと思う次第です。

12 名前: 亀山信夫 投稿日: 2004/05/13(木) 08:20
来月に発売予定の藤原博士の新著『賢者のネジ』の出版元である、たまいらぼ出版のホームページに新刊案内が出ていますので、関心のある方は一度訪問していただければ幸いです。
http://www.nextftp.com/tamailab/

特に注目すべきは第八章の「大杉栄と甘粕正彦を巡る不思議な因縁」の記事であり、多くのサイトで本記事の一部あるいは全部が引用されているのはご存知のとおりです。新刊ではさらに、
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・A):中野正剛の「戦時宰相論」
・B):藤原肇の「小泉純一郎の破廉恥事件における日本のメディアの腰抜け」
・「二つの亡国時代における日本版[離騒]の顕現」若月弦一郎(評論家)
*******************************************************************
と、三本の記事を同記事に追加しています。

何故、他の章に較べ、第八章の場合は3本も追加原稿が出ているかという辺りの理由を探るのも、「日本は賎民資本主義から脱却せよ」が本になっているのにも拘わらず、削除されずに公開されている背景を探るのと同様、刺激に満ちたものと云えるのではないでしょうか。


ホームページ【宇宙巡礼】管理人・亀山信夫

13 名前: にいたかやま 投稿日: 2004/05/13(木) 22:26
いよいよ新刊が出るとのこと
しっかりしていかねばと思っています。
本日、日本は賎民資本主義から脱却せよを読み比べてみたところ
大きな違いが見つかりました。
ただ、この内容の多くは以前、島根県出身の知人から聞いていたことでした。
その知人とは、最近は連絡がつきませんので、確認はできないことを
前提に書き込みます。
島根県では元首相の件はあまりにも有名なことです。
最初の奥さんのこと、実父が養子であること。そしてその印刷会社が
今もあるが、バブル崩壊からか救済が入ったこと(この件は
某参議院議員も株式を保有するほどfaァミリーを揚げての救済のようでした)。
ただ、婿養子の事実から済州島とは聞いていませんでした(ここの
文章はどうも引っかかるところがある。うまくつながってないとおもうのは
私だけでしょうか)。
入院中のときは、桜内義雄のパーティでさえあれだけ気配りをしていたくせに、
恩人の子息(島根3名家の一つ)が亡くなったときは代理で済ませた時は
絶対おかしいとも聞いておりました。

さて、ここからは自分の推測で、先物の話ですが、今から10年位前にある
海運業者の社長から
債券先物について話を聞き、自分で調べて見またことがあります。
当時、上場企業でさえ短期間で潰れたことがあったことがわかりました。
100円の先物が130円以上になり、金利を上げたことで
御祝儀を債券だから安心と言われ買った個人と中小企業がやられ、
そこを売りからはいた輩が大もうけをし、相当の大金が動いたと
聞いております。この時期の話は、某証券会社に
入った先輩もあまり話したがりません、。
藤原はかせの記事は株式先物でしょうが、これは、もっと大掛かりな
債券先物の二番煎じだったかもしてません。

14 名前: 相良武身 投稿日: 2004/05/29(土) 21:38
相良です。
株式市場について考えると、昭和64年については
理解できないことがいくつかあります。
金融機関では11月頃に各支店の支店長クラスに
回状が廻っており、発表があった時点での行動予定が
できていたようです。
各社の対応が皆同じだったことがどうしてもおかしい
例えば、店の開け方(店のシャッターの開け方)、弔旗の掲揚の仕方等
が同じと言うことは、何かしらの指導があったと考えられます。
また、その年の大河ドラマが元旦から初日を迎えています。
これは過去2回ありますが、更にこの総集編ビデオの制作が
すぐに行われなかったと聞いております。

藤原博士の指摘は私の疑問を解決してくださいました。

しかし、翌年の1月から株式市場は暴落が始まったわけですが、
その後も、おかしな動きが続きました。
特に、オプション取引において毎週木曜に日経平均が暴騰したことです。

当時と今ではオプション取引は制度が違い、特に毎週木曜日に
権利行使ができる仕組みでした。毎週木曜日になると日経平均が
上昇したのは何かを意味しているのでしょう。

もしかすると、昭和64年(平成元年)だけでなく、平成2年でも
いろいろなことがあったのではないでしょうか。

15 名前: 景山信重 投稿日: 2004/06/17(木) 18:49
この本の第一章の[日本再生のガイドライン]において、新世紀の日本人が領民を脱して市民になるためには、社会への恩返しの心が大事であると教えられました。そして恩返しが日常の行為として習慣になるためには、身近なところから始めることだという意味からして、近所の図書館に良書を贈ることから始めようというのは、図書館が貸し本屋になってつまらない本が多いことからしても、藤原さんが二冊ある良書を贈るキャンペーンを始めたことに対して、とても素晴らしいと賛成の声を送ると共に、私も本屋に出かけて良書を掘り出すことからやろうと思い当たりました。これから週末の本屋めぐりが楽しみですし、くだらない本が氾濫している今の時代に対決するのは、良書を見つけてプレゼントするのが最も有効だと考えました。

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