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身体と宇宙(92年刊)
1 名前: 青野誠真 投稿日: 2003/10/30(木) 17:20
ついさっき、古書検索サイトー紫式部をのぞいていたら92年刊の
「身体と宇宙」、藤本憲幸氏との対談本が出ていました。あまり
出ないものなので、お持ちでない方はどうぞ。
(ひと足遅い時は御免なさい)
この間、目の記事が出ていましたが、知人の母上が入院、手術を
しまして色々聞いてなるほどと思うことがありました。
その老婦人は肝臓の手術を受けたのですが、ボケもあり、また
一時的ですが失明したこともあるとか。
漢方の方の経絡の本を読むと肝臓、目、脳がつながっていると
ありますが、図らずもそれで実証を見た思いがしました。
川口松太郎氏が心労で一時失明されたことはよく知られた
ことです。肝臓は肝心かなめ、大事にしたいものです。
私は若い頃手当て(てのひら治療とか色々な言い方があり)が
突如できるようになって以来、手当てできりぬけています。
塩谷先生のご本にもちょっとふれてありましたが、学術としては
実を結ばなかったことが先生の本でもうかがえて、残念な思いでした。

2 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/10/31(金) 12:36
「身体と宇宙」に関して取り上げた人がいた関係で、この本が生まれるに至った事情を参考までに、ここに記録として書き残して置こうと思います。話は1970年代の末頃だったと記憶しますが、どういう具合だか忘れたが竹村健一から会いたいと連絡があり、赤坂見附の彼の事務所に行き始めてあった時に、彼の「世相講談」という番組に出て欲しいと頼まれ、引き受けて日本テレビに出たことがありました。それを見た人から出版社を通じて色んな人から連絡があり、その中に若いヨガの先生がいてどこかで会って以来、年に一度くらいの頻度で会ったと思います。
当時の私は本の読みすぎで眼を痛めていましたから、急激に落ちる視力の回復がとても重要であり、ヨガの立場で視力を回復する方法を教えてもらい、その面では名古屋からわざわざ会いに来る、藤本さんの熱意に対して大いに感謝していました。彼は既に何十冊課の大衆向けの本を出していて、会うたびに藤原さんと一緒に本を出したいと言い、新書版の何冊かの著書を貰って読んでみました。80年代の半ばの頃だったと思いますが、彼の別荘が浜名湖の湖畔にあるからと招かれて、ちょうど安城に住む山田久延彦さんが翌日会うと言うので、私は東京からわざわざ出かけることにしました。
招待といっても一泊すると言うことであり、浜松の駅からそんなに遠いとは予想もしなかったので、タクシー代を5000円近く払ったように記憶します。そして、夕食にうなぎをご馳走になってからテープを前に、四時間くらい対談を録音したことになりますが、テープを聞くとオカルト的な話が多くて、本にするには全く相応しくない魅力に乏しい対談でした。それでも翌日には山田さんがバンを運転して来て、久し振りに楽しい会話をすることが出来たし、浜松の駅まで送ってくれたのでタクシーを使わずに済み、テープを持って東京に戻ったと言う次第です。
とても自分でテープお起こしをする気にならなかったので、サイマル出版で一番の編集者だったので、「無謀な挑戦」の編集を担当した横山さんが、本の出版と同時に脱藩して独立の編集会社を起こし、彼に相談してテープお越しをしてもらったわけです。内容を読んだ横山さんは出版は問題にならないし、幾ら手を加えてもとても本になどならない代物で、こんなものを出したら藤原さんの信用問題だと、テープも書き出し原稿も捨てるようにアドバイスしてくれました。

4 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/10/31(金) 13:52
編集のプロである横山さんの忠言により、書き出し原稿は3年か4年そのまま放置されていて、本来ならこの本は誕生する可能性がなかったのです。その頃の私は何年も藤井先生の診療所に通って、その後に会話の一部が「間脳幻想」になった対話を続け、知恵のあるアデプトと知識しかない若者の対話が、そのうち若者の成長を促す作用を持つと気づき、うまく生かす方法はないかと考えたのですが、実力の差が如何に大きいかについては「まえがき」を読めば、きっと誰にでも理解できるだろうと思います。
また、この頃に波動科学の大橋正雄さんと付き合っていて、私が訪日すると静岡から上京してくれる彼に、波動理論をフィボナッチ数列を使って考えたら、革命的な新理論が出来ると煽ってみたのです。だが、技術分野の彼は整数理論にこだわりつづけ、彼に難解な仕事の突破口を作らせたいと言う、私の密かな狙いは成功しませんでした。銀座内科に案内して藤井先生と議論させても、話がほとんどかみ合わなかったことからして、若い人で大橋さんのレベルに達した人材が現れるまで、忍耐強く待つことが必要だと実感しています。
その頃の私は波動だけでなくカオスにも関心が強く、フラクタルの問題に熱中していた関係で、苦労して英語で読んだ「カオス」に感銘していて、より図示的な「カオスの自然学」をタネ本に使えば、見捨てていた原稿を復活できると思い当たりました。そこで苦痛だったが藤本さんの著書を読破し、使えそうな発言やアイディアなどを書き出し、オーボエ協奏曲のスタイルで書くことにして、対談をまとめる仕事に取り組むことにしました。彼の発言の多くは彼が喋ったのではなく、五年か十年したら彼が喋るだろうと想定して、私が彼の口調を使って表現してみました。
そして、最後の締めは大橋さんの波動理論を援用して、自然の渦巻現象とドッキングすることにより、大宇宙と小宇宙の照応関係を示したのですが、図面は既に「宇宙波動と超意識」用に作ったものを利用し、本として恥ずかしくないものに仕立てたたわけです。それから出版に漕ぎ付けるまでの話は、一息入れてから続けることにしましょう。

5 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/10/31(金) 14:59
その頃に出版社たまの社長の右腕に私の読者がいて、入会金を十万円もとるナントカくらぶの責任者でしたが、彼が講演しろとか私の本を出したいとか言っていたので、「身体と宇宙」の原稿を読んでもらったら、ぜひ編集をやりたいと言うので彼に一任しました。そうしたら、半年くらい経って彼がぜひ会いたいと言うので、会った喋ったところこの本はたまで出さないで、他の出版社から出して欲しいと言われて面食らいました。しかも、彼が言うには彼はたまを辞めるつもりだし、この本を彼のいないたまで出すのは嫌であり、昔のたまは魂のたまだったが今のたまは多魔だから、藤原さんはたまに近づかないで欲しいと言うのです。
後で分かったことですがナントカくらぶはカルト集団の場で、カネに目のない如何わしい連中が集まるので、最近は京セラの稲盛と組む船井幸雄が出入りし、会員を奪ってクラブを乗っ取ろうとしていて、奇妙な暗闘が続いているので見限ったと言うのです。それに社長の息子は乗っ取り専門の地上げ屋で、別会社では詐欺商売をしているのであり、最近の「創」で何回か内部告発が掲載された、自費出版を売り物にした文芸社を使って、阿漕な商売をしているグループだったのです。彼が言うには「身体と宇宙」のヨガとオカルト的な部分が、たまにピッタリだから編集作業も進んだが、自分がいなくなったらどうなるか分からないので、原稿はいちおう返したいのだというのです。
仕方がないので受け取り他に数社持ち込んだ後で、余り良い返事がないので諦めていたら、亜紀書房の社長が私の本が二冊とも絶版なので、何か新しいものがないかと言われ渡りに船でした。そこで「身体と宇宙」の原稿を渡して読んでもらったら、オカルト的な部分を削らせてくれるなら、出しても良いという返事なのでOKしたわけです。そうして出たのが「身体と宇宙」と言う本であり、編集も校正も藤本さんは全く関与しないで、共著が出ることで天にも昇る思いですから、総て藤原さんにお任せしましたとのことでした。しかし、本が出来て内容を読んで驚いたのでしょう。
彼がそれまで出したハウツウ物の本に比べて、余りにも違うスタイルと内容の本だから、出たことに対しては喜んでいたとはいえ、この本を読んだ後で彼の本を読んだ人が、その差が余りにも大きいと気づくのが怖くて、本の存在を隠したいという気持ちになったらしいのです。何しろ、ヨガやオカルトの要素が完全に消えてしまったので、この本の存在を彼の読者に知られたくないらしく、かえって迷惑をかけてしまったみたいでした。というのが「身体と宇宙」の誕生の裏話で、もし、「宇宙波動と超意識」と「宇宙巡礼」の図版があり、幸運にも「間脳幻想」を入手できていれば、この本は蔵書としてなくても構わないと思います。

7 名前: 青野誠真 投稿日: 2003/10/31(金) 18:23
身体と宇宙」の出版経緯拝読、まことに出版界というところは奇奇怪怪では
ありますね。自身で書かない自伝、エッセイ本があるのは承知してましたが、
対談者がいないのに対談本が出るとは初めて伺うお話でした。たま出版の裏話
まで伺い、なるほどなと思い当たるところがあり、偶々見つけていらぬ事をした
のですが、幸い、古書サイトを見るとどなたも買わないようで、其の点ですこし
胸をなでおろしております。
あの頃はヨガ系の書き手はずいぶんおり、この方のホンはどこでも見かけましたが、
薄味の太平楽のもので、何で対談の相手役ををされたのか、この時は買わずに
見送ったことがありました。
「てのひら」でも「ヨガ」でも微妙な所があり、とても出版物で伝えきれるもので
ないでしょうが、本を出して誘い水を流して、引っ張り込むハメテ手法は当時流行
ではありました。私のよく行っていた本屋には座布団の上にホンの少し浮かぶ?
「空中浮揚」の男の特大ポスターなどももうやうやしく飾ってありました。
当時私の住んでいた田園地帯で、閑散とした道路の電柱にこの写真をコピーした
ビラが転々と貼り付けてあったのには一驚したものです。
人の弱みに付け込んで取り入り、何かとねだる輩ー行者?が続出した世相であり
ました。
正か邪か、見分けるのは別に難しいことでないはずですが、明治大正の昔から
繰り返し繰り返し忘れた頃にマスコミ界に湧き上がってくる波ではあります。
藤原さまには何か苦い思いを引き出してしまったらしく、
その点はお詫び申し上げます。

8 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/11/02(日) 17:08
何年にもわたる厳しい修業に絶えて新境地を開き、特殊な能力を身につけたような人に対して、私はいつも尊敬の念を抱いて憧憬するが故に、ヨガの実践で体を作り変え記憶力日本一の栄光に輝く、藤本さんに敬意の気持ちで付き合い対談を実現しました。特殊な能力はある意味で魅惑の神秘の力であり、説明がつかなければ神秘やオカルトの世界に属すし、説明がつくことでそれが科学の領域に属すので、これが人間が築いた文明の歴史の骨格に当たります。神秘を説明するための仮説作りの歴史が、科学の発展の歴史だと言い換えても良いでしょう。だから、私は科学者の端くれに位置する人間として、好奇心を持って神秘な世界を体現する人に接し、神秘の領域に対して強い関心を払ってきたわけです。
そのために藤原はオカルト的なことに近づき過ぎ、不思議の世界にのめり込むので軽率だと言われ、科学者仲間から批判されていることも承知して、科学と神秘の境界領域の探検を楽しんでいます。だから、その関連でヨガの藤本さんとも付き合ったし、多くの宗教家や異能者とも交渉を持ちました。ニュートンが錬金術に強い関心を持ったり、寺田寅彦が奇妙な現象に興味を持ったように、正統派の学者や同時代の人に違和感を持たれても、不思議な現象を説明するために考察することが、科学の発展を根底で支える力になるのです。だから、超能力だとか超人だと大袈裟に騒ぐ藤本さんが、インスタントなハウツウ物の本を書きまくる前に、なぜかを考えて説明を試みることをして欲しいと思い、対談の形で共著を誕生させてみたのでした。
彼は共著の誕生に感激して心から喜んでいたし、良質の「まえがき」を書いてくれたこともあり、彼がこれを機会に指導者として大きく育つ上で、執筆姿勢を変えるのではないかと期待しました。だが、「身体と宇宙」彼に及ぼした影響は極めて小さく、オカルト姿勢はいよいよ強くなるばかりであり、オウム真理教にも影響を与えたと思うほど、その傾向はサリン事件が起きるまで続きました。「身体と宇宙」がでて大分たって知ったのですが、同じ頃に出た「天地開動術」という本の中に、「間脳幻想」で私が使った「ホロニック構造」の図が、「ケスター図」として出ていたがこれは私の修正図で、私が仮に作った宇宙素子という言葉も、ケストラーの用語だと誤解している始末です。
しかも、外注の編集者が犯したアルファベットの誤植が、そのままケスターと思い込むような具合で、アーサー・ケストラーに関しての無知を曝け出していて、原典を読まずに孫引きで済ます日本的悪習が、まざまざと読み取れたのは残念至極でした。しかも、念の入ったことにオカルトの世界で猛威を揮い、ナチスのオカルト局が信じて大宣伝をした、地球内空洞説を得々と紹介しているだけでなく、それを仏教の仏様とごちゃ混ぜにして物語り、仏教の世界をデタラメさで蹂躙していました。こういった途方もない虚構のごった煮が、当時のオカルトブームを燃え上がらせて、最後にはオウム真理教のサリン事件に繋がり、日本人の精神を虚脱化させる上で機能したのです。
そんなことを思い出すと慙愧の念に駆られ、藤本さんだけでなく一億の日本人全体が、世紀末の混迷の中でオカルトブームに酔い、それを新興宗教が政治的な野心と結びつけて、現在の亡国ニッポンへの一里塚作りをしたわけで、何ともる後味が悪くて胸苦しいのです。だから、この本に関しての話はここで打ち切りにした方が、小泉の全体主義的な専横政治に毒されて息苦しい時代に、より不快指数を高めないで済むかも知れません。長々と他愛のないことを書いて恐縮ですが、これでこの話は打ち切りにしたいと思うし、このスレッドが一刻も早く裏に移ることを期待します。

9 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/11/02(日) 17:08
何年にもわたる厳しい修業に絶えて新境地を開き、特殊な能力を身につけたような人に対して、私はいつも尊敬の念を抱いて憧憬するが故に、ヨガの実践で体を作り変え記憶力日本一の栄光に輝く、藤本さんに敬意の気持ちで付き合い対談を実現しました。特殊な能力はある意味で魅惑の神秘の力であり、説明がつかなければ神秘やオカルトの世界に属すし、説明がつくことでそれが科学の領域に属すので、これが人間が築いた文明の歴史の骨格に当たります。神秘を説明するための仮説作りの歴史が、科学の発展の歴史だと言い換えても良いでしょう。だから、私は科学者の端くれに位置する人間として、好奇心を持って神秘な世界を体現する人に接し、神秘の領域に対して強い関心を払ってきたわけです。
そのために藤原はオカルト的なことに近づき過ぎ、不思議の世界にのめり込むので軽率だと言われ、科学者仲間から批判されていることも承知して、科学と神秘の境界領域の探検を楽しんでいます。だから、その関連でヨガの藤本さんとも付き合ったし、多くの宗教家や異能者とも交渉を持ちました。ニュートンが錬金術に強い関心を持ったり、寺田寅彦が奇妙な現象に興味を持ったように、正統派の学者や同時代の人に違和感を持たれても、不思議な現象を説明するために考察することが、科学の発展を根底で支える力になるのです。だから、超能力だとか超人だと大袈裟に騒ぐ藤本さんが、インスタントなハウツウ物の本を書きまくる前に、なぜかを考えて説明を試みることをして欲しいと思い、対談の形で共著を誕生させてみたのでした。
彼は共著の誕生に感激して心から喜んでいたし、良質の「まえがき」を書いてくれたこともあり、彼がこれを機会に指導者として大きく育つ上で、執筆姿勢を変えるのではないかと期待しました。だが、「身体と宇宙」彼に及ぼした影響は極めて小さく、オカルト姿勢はいよいよ強くなるばかりであり、オウム真理教にも影響を与えたと思うほど、その傾向はサリン事件が起きるまで続きました。「身体と宇宙」がでて大分たって知ったのですが、同じ頃に出た「天地開動術」という本の中に、「間脳幻想」で私が使った「ホロニック構造」の図が、「ケスター図」として出ていたがこれは私の修正図で、私が仮に作った宇宙素子という言葉も、ケストラーの用語だと誤解している始末です。
しかも、外注の編集者が犯したアルファベットの誤植が、そのままケスターと思い込むような具合で、アーサー・ケストラーに関しての無知を曝け出していて、原典を読まずに孫引きで済ます日本的悪習が、まざまざと読み取れたのは残念至極でした。しかも、念の入ったことにオカルトの世界で猛威を揮い、ナチスのオカルト局が信じて大宣伝をした、地球内空洞説を得々と紹介しているだけでなく、それを仏教の仏様とごちゃ混ぜにして物語り、仏教の世界をデタラメさで蹂躙していました。こういった途方もない虚構のごった煮が、当時のオカルトブームを燃え上がらせて、最後にはオウム真理教のサリン事件に繋がり、日本人の精神を虚脱化させる上で機能したのです。
そんなことを思い出すと慙愧の念に駆られ、藤本さんだけでなく一億の日本人全体が、世紀末の混迷の中でオカルトブームに酔い、それを新興宗教が政治的な野心と結びつけて、現在の亡国ニッポンへの一里塚作りをしたわけで、何ともる後味が悪くて胸苦しいのです。だから、この本に関しての話はここで打ち切りにした方が、小泉の全体主義的な専横政治に毒されて息苦しい時代に、より不快指数を高めないで済むかも知れません。長々と他愛のないことを書いて恐縮ですが、これでこの話は打ち切りにしたいと思うし、このスレッドが一刻も早く裏に移ることを期待します。

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