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「想念力の驚異」の絶版騒動と三才(天地人)を司る五行力学
1 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/09/18(土) 01:14
(大雪山さんのことを論じるためには、予備知識として必要なものが多いので、話を整理するために別のスレッドを立てることにした)
読者の中で「間脳幻想」を繰り返して読んだ点では、北海道に住む大雪山珪水さんがトップに位置しており、恐らく今では80度を越しているのではないか。それは藤井先生と「間脳幻想」に関して触れたスレッドで、一度そのことを紹介したように記憶する。大雪山さんは私より若い晴明派の風水師であり、比叡山の大阿闍梨からかって破門された時に、「北海道をやるから本州に現れるな」と言われ、北海道に陣取っていると言う変り種である。そして、私が訪日すると会うために上京して来るし、時には脱藩クラブに顔を出しているから、会った記憶を持つ人もいるかも知れない。
彼は月に一度か二度はアメリカに電話して来て、30分くらい色んなことを教えてくれるが、現在フィボナッチ数列に関しての精通は物凄く、私が考え付かないようなことまで知り尽くすほどだ。この夏にアフリカに旅行する予定だと喋ったら、彼から航空便でラクダの毛の靴下が何足か届き、これを履いて寝るようにというアドバイスを受けた。
彼の理論はアルカリと酸の関係に注目するもので、毛や皮はアルカリの性質を持つので、それを皮膚につけると皮膚が酸化することにより、体液がアルカリ性になると言うことになるらしく、体内のエネルギーが高く保存できると言う。
そういえば雷様は虎の皮のふんどしを付けているし、彼の説だと千日回峰をする修行僧の場合は、鹿の皮の尻当てを付けることが秘伝になっていて、それは尻の穴から悪い地の霊気を受けるのを防ぎ、体を高エネルギーで包む秘術なのだという。そういえば私が若い頃に登山をしていた時に、熊の皮の尻当てをつけて山を歩いたものだが、それもこの種の古人の知恵に属すものかも知れない。最近の若者が地べたに座り込んでいて、元気かも気力も無いのは尻からエネルギーが抜け、生命力の減退を反映すると言う彼の説は、言われなければ気づかないタイプに属すものた。だから、この説が一種の秘伝に属すノウハウの可能性があるとすれば、下半身を毛や皮で保護する出発点として、純毛の靴下をはくことが関係しているようである。
(管理人にお願い。「過去のログ倉庫」の「間脳幻想と藤井先生との対話」の#1 の記事をポップアップできるように手配をお願いしたいのです。そこに大雪山さんが80回読んだことが記してありますので)

2 名前: 野田隼人 投稿日: 2004/09/18(土) 03:16
過去ログ倉庫の“「間脳幻想」と藤井先生との対話”にある、藤原博士の投稿3本を3回に分けて再録します。

「間脳幻想」と藤井先生との対話

1 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/07/03(木) 17:15

銀座内科の藤井先生と初めて会った時のショッキングな体験は、「間脳幻想」の「まえがき」に詳しく記録されているし、多くの読者に強い印象を与えたというレスポンスもあり、ここで繰り返して書く必要はないと思います。恒例の春と秋の訪日の時には銀座内科を訪ねて、私は藤井先生との会話を楽しんだだけでなく、それを当時はマイクロカセットに録音したのです。だが、今にして思えば実に惜しい事をしたというしかなく、何十本かあるテープの音声が歪んで聞き取るのが難しくて、折角の録音が書き出すのが困難という状態です。
それでも七年間の対話のうち脳や錬金術に関して書き出し、それを一書にまとめたのが「間脳幻想」であり、これが藤井先生との対話の記念碑になりました。でも、本当は五冊くらいの共著が作れるほどの対話があって、これを本に出来なかったことを残念に思います。また、この本は私にとって最高の内容のものであり、人類の叡智を含む危険な思想が介在していて、昔から文明の秘密として秘せられたものがあるために、自らたどり着いた人だけに読んでもらいたいと考え、私は本の存在を人に教えなかったせいで、未だに存在を知らない読者も多いはずです。
それと共にこの部分の魅力のせいで虜になった読者も多く、ある人は既に80度ちかく読み直したというし、別の読者はもう直ぐ50度の読み直しだそうです。また、大蔵省のトップを歴任して引退したある官僚は、毎晩3頁を読んで安眠する余生を楽しみ、生き甲斐にしていると巻紙に毛筆の手紙をくれました。これは藤井先生の素晴らしい思想のお陰であり、私も読み直すたびに新しい何かを発見して、先生の薫陶を受けたことを有難く感謝しています。また、藤井先生が相手をして下さるのを無駄にしないために、大学の医学部の図書館で生理学と脳に関して予習し、千冊以上の医学書を読破できたのは幸運です。
この本を纏めていた段階で出版社からアプローチがあり、「無謀な挑戦」の最後の章の「文明論」を読んだことで、TBSブリタニカの出版局長が私の文明論をまとめて、一冊の本を出したいと申し入れがあったのです。そこで藤井先生との対談を本にする構想を話し、幾つかの図面と荒筋を参考までに提示したら、ぜひ出版したいということで仮約束になりました。そして、一年ほど費やして「間脳幻想」として仕上げて、日本に持ってきて原稿を手渡すつもりだったのに、途中で立ち寄った落合莞爾さんの書斎での会話で、これを落合さんに提供するというハプニングになりました。
その経過については改めて書くことにしましょう。

3 名前: 野田隼人 投稿日: 2004/09/18(土) 03:17
「間脳幻想」と藤井先生との対話

3 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/07/12(土) 17:56

落合莞爾さんと私の出会いのストリーに関しては、彼と共著の「教科書では学べない[超経済学]」の所で書き、ここでは「間脳幻想」を東興書院から出した件に関して、アネクドート風に報告するだけにします。原稿をTBSブリタニカの編集部に持参する途中で、麻布にある落合さんの事務所兼書斎を訪れて、雑談をしているうちに彼の夢が話題になりました。読書家の落合さんは古書や稀校本のコレクターで、珍しい本をたくさん書斎に持っているだけでなく、彼の夢は古い良書の復刻版を刊行することであり、日本だけでなく世界の良書を世に出したいとのこと。そして、既に出版社の中に何人かの編集の達人を見つけ出し、自分で何時でも出版社を始められる状況にあり、問題は何から始めるかであるということを聞き、それならば役に立てそうだと閃いたのでした。
そこで私は持っていた「間脳幻想」を彼に提供して、これで出版社を始めたらどうかと申し入れたら、出版社をやるためにはブックコードが必要だし、そのためにダミー本を作らなければということで、ベンチャー的な出版計画が具体化したわけです。落合さんの書斎は東阜書院という名前であり、それを出版社名に使おうとしたら拒絶され、当用漢字に無い文字では商号に使えないので、改めて東興書院で申請したということもあって、最初の出発はそれほど簡単ではなかったのです。また、編集スタッフを集めるのにも苦労したようで、この本は図版が多いという特殊性のために、版作りに外注する手間と費用が莫大であり、結局この本の製作コストは非常に高くつき、一冊売るごとに東興書院は大赤字を背負い込み、たぶん一冊で千円以上の損をしたようであり、まさに文化事業になってしまったようです。
だから、この本は間接的に読者は凄く得しているわけだし、内容も人類の叡智として秘密にしておくべきであり、選ばれた人だけが手に入れたらいい物として、私は本の存在をわざと隠してきたのは事実です。初版が3000部でそれで御仕舞いになるのだし、これまで毎日一部か二部づつ売れたことにより、残りが数百部という段階に至ったことからも、絶版になるのは時間の問題と予想できます。藤井先生の素晴らしいグノーシスのお陰で、太古の叡智と人類文明の知恵を抽出して、間脳という不思議な機能を持つ脳の働きで、つかの間の幻想として本が生まれたのなら、この本の体裁には電子版は似つかわしくない以上は、20世紀と21世紀を繋ぐ架け橋を果たして、選ばれた人にだけジックリと読み込んでもらい、後は忽然と消え去るのが運命かも知れません。
脱藩クラブという「日本脱藩のすすめ」を巡る集まりは、この本の読者たちが集まるサロンとしてだけでなく、藤井先生の薫陶を皆で味わうためのものでとたが、藤井先生は毎回お出でになり優れた発言をして、その薀蓄に富む思想と一致した風格により、どれほど多くの人に感銘を与えたことでしょうか。先生の名前の文字の尚は木下尚江に由来し、抗がん剤としてアメリカの特許を保有していた、プロトポーフィリンを使うことによる治療についても、先生はガンを治すのに誰かが活用すれば良いと考え、それをビジネスの種に使おうとはしませんでした。先生は近づいて引き出さない限り黙っている人だから、私はその沈黙の奥にあるものに惹かれたが故に、十数年も先生の所にアメリカから通い続けて、何となくまとまった対話録が「間脳幻想」になり、最も誇るべき本を持つことになりました。

4 名前: 野田隼人 投稿日: 2004/09/18(土) 03:17
「間脳幻想」と藤井先生との対話

4 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/07/14(月) 15:27

藤井先生の該博な情報体系と素晴らしい閃きのお陰で、この本には百冊分以上の情報が圧縮されていて、毎日三ページ読むだけで安眠できる人がいるように、「間脳幻想」は脳にとって活性化と疲労の働きを与え、その魔力に魅せられた常習患者を生み出したようです。私も時々ページを開いてぼやけた脳に活を入れたり、新しい意味の発見に興奮したりするのですが、最近ロゼッタ石の解読について調べたところ、一般に良く知られたシャンポレオンの功績以上に、トーマス・ヤングの貢献が大きかったことを知り、それを藤井先生が指摘していたのを思い出しました。
そこでもう一度その辺の会話を読み直したことで、ロイヤル・ソサエティとロイヤル・インスチチュートに関して、その役割と機能について気になって仕方がなく、もっと先生と深い議論をして置きたかったと思いつつ、色いろと思考錯誤と相似現象(ハイポロジックス)を試み、ふとイラク戦争をめぐる問題と比較してみました。大量破壊兵器という口実で侵略を行った英米が、虚偽をベースにした情報操作をしたことで、英国ではブレア政権が苦境にたっているのに対し、米国のブッシュ政権が平然と虚偽を続けているのは、そこらに問題を解く鍵が潜んでいるらしいのです。
君主制の英国では議会が機能して民主主義が生きているが、民主主義を謳う米国は共和制だというのに、ブッシュ政権は僭主的な皇帝として帝国主義を体現し、英米の間には捩れ現象が発生しているようです。それが同じようなインテリジェンス機構だのに、CIAとMI6までが捩れ現象を起こし、女王に忠誠を誓うスパイ集団のMI6と、議会の承認の下に行動する建前のCIAが、捩れの中で問題を起こしていると見え始めたのです。ということは、これまで同じインテリジェンス機構と思っていたのに、MI6とCIAは体質と役割が異質であり、それがインスチチュートとソサエティの違いになって、裏の裏と裏の表の差があるのかも知れません。
その辺のことは未だ試行錯誤のプロセス中ですが、藤井先生が健在ならば楽しい議論にと発展し、きっと歴史の秘密の診断が出来上がると思うので、誰かもっとスッキリした概念を持つようなら、そのアイディアを提示して貰えたらと思います。

5 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/09/18(土) 16:08
管理人に「間脳幻想と藤井先生との対話」の#1の再掲をお願いしたら、亀山さんが気を利かして#2と#3まで再掲してくれたお陰で、予定を変更して脱線することにしたい。というのはRoyal Society(以下RSと書く)の話題が出ており、その後この問題を考察したことがあるので、折角の機会だから皆さんの意見を聞いて、問題を整理しておきたいと思うのである。
夏目漱石の興味深い論文に「文学評論があり」、そこで漱石は18世紀のロンドンの社会を俯瞰して、「喫茶店」「酒肆」「倶楽部」について論考し、「喫茶店は入場料を取るが、新聞は読めるし私設ポストでもある」と紹介している。そこで17世紀について調べたら似ていて、RCも同好者の集まりを出発点に持ち、費用を参加者が負担して定期的に集まり、体験談や実験を共に楽しむ集まりで、クロムウェルの失脚後の王政復興の時に、王様から特許状を貰った組織だと分った。その点では「南海バブル」の時の株式市場と同じで、王様が設立して面倒を見たのではなく、純粋な民間団体だということになり、一般に言う王立協会という名は誤訳だといえる。フランスやプロシアでは王や国家が面倒を見て、王立や国立は経費や給料まで出すし、日本人には国立は国家が監理するものとの印象を与えるが、英国のRSは民間組織だから王立ではない。
当時の英国は有産階級の師弟は修学旅行をして、大陸の先進地域を数年間旅行して見聞を広め、それを「グランド・ツアー」と名付けた。そして、アダム・スミスが家庭教師として訪欧した時に、フランスで重農主義の医師のケネーに会い、それが「国富論」の誕生の契機になったのだと、「超経済学」の中に書いたことがある。
それはともかくとして、英国のRSを王立協会と呼ぶのが誤訳なら、王許協会とか王認協会とか王可協会とするのが、意味論的により正確ということになるのだろう。皆さんの中には翻訳のプロも多いはずだから、どの訳語が良いかを教えてくれませんか。私だけが書いたのでは知的な活性化は実現しないし、面白くも無いから暫くその議論をした後で、「五行力学」の問題に立ち返ることにしましょう。

6 名前: 亀山信夫 投稿日: 2004/09/18(土) 19:27
翻訳者の一人として投稿致します。小生は5年近く翻訳を生業としている者ですが、今までの翻訳者との付き合いの中で言えることは、真に意味論を理解している翻訳者は恐らく皆無だということです。

小生の場合、現在でも幾つかの翻訳関連のメーリングリストに参加していますが、そうした翻訳者が中心のメーリングリストで、文明次元の情報なり意見が流れることは滅多にありません。大概が「冠詞は"a"か"the"か」といった重箱の隅を楊枝でほじくるような意見交換に始終しており、たまにヤクザ顔負けの喧嘩がメーリングリスト上で展開されるといった程度です。つい一週間前もメーリングリスト【honyaku】でありました。

しかし、翻訳以外の仕事に携わっている日本人の中には、真に意味論を理解し、それなりの新しい日本語を創る力を持っている者が、世界の何処かに居るのではという気がします。つまり、明治時代の福沢諭吉や西周のように、後世に遺るような造語を造れる日本人のことです。無論、広い意味では福沢諭吉も翻訳者の一人です。

その意味では自分もまだまだでして、昔のメールマガジン【日本脱藩のすすめ】で以下のようなアドバイスを藤原博士から頂いたことがあります。

========================================================
拝復
 第13号の「情報」を受け取って読みましたが、脱線以下の部分は全く語学屋レベルの議論で情報理論には無関係であり、落胆。こんな英語屋のお喋りにつき合わされたのでは読者が気の毒です。意味論(セマンティックス)抜きの情報論でも堪え難いのに、Intelligence とInformationの識別も行われないレベルで、単なる英和辞典の水準でインテリなる言葉の用語法を読まされたのでは時間のムダ以外のなにものでもありません。こんな俗語の使い方や慣用句のレベルで目下最も重要な概念である・情報・をもて遊ぶとしたら情報理論を構築した人達への冒涜と侮辱になると心配です。古代のサイエンスであった仏教でさえも、低レベルのIntelligenceを知能と訳し、高いレベルのものに対して知慧、最高レベルのものに智慧という文字をあてたことを、歴史は教えています。
 知性という言葉を乱用して本人の痴けぶりを露呈し、知性を手垢だらけにして汚辱した渡部昇一なる男の名前まで出て紙面を汚していますが、この男のふりまく狂った毒が日本を亡ぼすということを予告して21年前に書いた1978年4月に出た『史』の「亡国の兆し」という記事を別便で送ります。この手紙と共に読者に供覧して、貴記事を一書にする時に収録して頂ければ幸甚です。

                                 敬具
亀山信夫様                
                                藤原肇
========================================================
http://dappan.hp.infoseek.co.jp/dojo/magmag/mag14.html

日本の翻訳者の現状を述べていたら前書きが長くなりましたが、「王立協会」が誤訳であることを認識している翻訳者が居るとは到底思えないし、翻訳者に期待しても仕方のない話ですから、ここは広く本掲示板を訪問するビジネスマン、マスコミ関係者、学者、市民運動家などの方々に適訳語に挑戦してもらった方が早いと思います。

PS:
王立協会と言えばニュートンを思い出しますが、そのあたりのエピソードを交えて、本掲示板を訪れる人たちの中から、これはと思う造語を示してくれる人が出現することを期待しています。

7 名前: 島田欽一 投稿日: 2004/09/19(日) 03:12
愚生は翻訳家でもなく、名もない一市民ですが、民立協会はどうでしょうか。

8 名前: 佐藤 投稿日: 2004/09/19(日) 03:33
「王室公認協会」と、したら如何でしょうか。

11 名前: 西條謙太郎 投稿日: 2004/09/19(日) 15:03
ロイヤル・ソサエティの呼称は、

http://www.royalsoc.ac.uk/royalsoc/
(右側のオレンジ色の枠内のMENUの最下端のHistoryをクリック下さい。)

レン他12名の有志の科学者が、1660年に‘a College for the Promoting
of Physico-Mathematicall Experimentall Learning’.という科学研究団
体を発足後、メンバーのロバート・モーレーが活動内容をチャールズ2世
に話して‘The Royal Society of London for Improving Natural
Knowledge’として勅許(1661及び1662年)をもらったことによります。

1850年から、政府から補助金が出るようになったようですが、下記
のように、科学研究に自治は不可欠であるとして、現在でも自主運営の
基本はまったく変えていないようです。

The Government recognised this in 1850 by giving a grant to the
Society of £1000 to assist scientists in their research and to
buy equipment. Therefore a Government Grant system was established
and a close relationship began while still allowing the Society to
maintain its autonomy, essential for scientific research.

 日本の科学史家、板倉聖宣は、国王が直接の資金援助を行わなかったこ
とから、王認協会と呼んでいるようでさすがですが、これに科学者の自主
運営団体という意味をより反映させるべく、The Royal Society =王認科
学協会とするのもよいと思います。

 Royal Societyを 英国学士院としている辞書もありますが、人文科学を
含めた学者全般への顕彰を主とした感のある、現在の日本学士院(Jap
an Academy)と同じような団体と誤解を生むのでいかがなもの
かと思います。 
その差は下記のサイトをごらんいただければ歴然と思います。
http://www.japan-acad.go.jp/index.htm


さらに、もう一方のロイヤル・インスティテューションについて目配りして
みると、

 http://www.rigb.org/rimain/heritage/guides.jsp
(Brief History of the Royal Institution のPDFをクリック下さい)

こちらは、富裕な科学者や貴族などの有志個人が多額の設立基金を拠出しあ
って1799年に創設されています。

辞書を引くと、Royal Institution(the 〜) 英国科学普及会(1799年創立)
としているものもあり、こちらは科学の発展とその成果の実社会への応用
を促進するという設立時の理念を踏まえて訳語創出しようとしている苦心
のあとが伺えます。しかし、私は個人的には、英国科学普及会では、成果
の応用という面にばかり焦点があっていて、肝心の科学の深化・発展の部
分についての同会の真摯な姿勢が反映されきっていないと考え、科学の発
展とその成果の実社会への応用促進という理念を統合的にあらわすべく、
Royal Institution= 英国科学振興会としたいところです。

 いずれにしても、翻訳者が、設立時の経緯や趣旨を学び、科学者側には、
王室の名を借りることで教会等の干渉を避け、かつ一般社会の受けを良く
できるというメリットがあり、また王室側には勅許をあたえるだけで、科
学振興で英国の社会経済的競争力を強化できるメリットがあって、この命
名となったであろうという事情を汲んで、意味論を考えて訳語を創出する
必要があります。

その手間を惜しんで、単純にRoyal=王立と訳してしまうと、英国の
歴史をしらず、万事お上だのみが染み付いた我々日本人の多くは、英国王
室が設立した組織の印象をもってしまい、両組織の成り立ちの歴史と精神
を汲むことなく、さらっと流して終わってしまうことになります。

 したがって、私の意見としては、板倉聖宣氏にならって、Royal=
王認とするか、さもなくば、王立の誤解をさけるべくRoyal=英国と
して、この両組織の名称の和訳は、

The Royal Society = 英国科学協会  or 王認科学協会
The Royal Institution = 英国科学振興会 or 王認科学振興会

としてはどうかと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。

西條 拝

12 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/09/20(月) 08:17
#1で私が管理人にお願いしたことに対して、全体を俯瞰したような野田さんの対応により、私がかつて書き込んだ記事が多すぎるにしろ、西條さんの目配りの効いた発言に至るまで、非常に緻密な議論があって嬉しい限りです。かつて数年前に存在していた気合の篭った議論で、まさに適適斎塾の授業を髣髴させるものがあり、ニュートンの名と共に知られたRSの訳名について、問題提起した価値が大いにあったと思います。
「宇宙巡礼」の掲示板で行う議論のスタイルとしては、適適斎塾のやり方で行こうという合意が、かつて脱藩道場の総会で確認されたと記憶します。それが久しく忘れ去られていたようですが、蘇る気配があるので「百花斎放」で行きましょう。
さて、理由は新しく建てるスレッドで説明しますが、三才(天地人)を司る五行力学の議論は、今後は独立したスレッドに移すことにして、このスレッドは「想念力の驚異」の絶版事件を中心に、改めて書き継ぐことにしたいと考えます。

13 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/09/22(水) 02:51
これもどこかのスレッドに書いたように記憶するし、ことによると脱藩クラブで披露したかも知れないが、「想念力の驚異」を出版した時のことだった。大雪山さんから国際電話が掛かってきて、「表紙のカラーコンビネーションが最悪であり、このままだと本の売れ行きは期待できない。何しろ青系統と病院的な白色が卓越しており、寒々としているから近寄って手にする気にならず、これを改めるためには大至急に手を打ち、赤系統の色を追加する必要がある。だから、赤のシールを貼ったらどうか」と忠告された。風水の理論によると五色の均衡が重要で、青、赤、黄、白、黒が必要であるのに、このデザインは白と寒色系が卓越しており、暖色が圧倒的に欠如しているというのだ。
「想念力の驚異」は東明社が資金難に陥って、良く売れそうな本を出したいと相談を受けたので、それならばと熱海まで出かけ塩谷さんと対談し、読みやすいように工夫して私が編集を全部引き受け、起死回生を狙った本として作ったものだ。
しかも、余り人を誉めそやしなどしない私の性格に反して、患者が大量に来るのを想念したと不埒な願いをし、それを出発点に医者の人生を始めたと物語る、そんな医者をベタ誉めした自分が恥ずかしかったが、私は東明社のために際物本を作ったので、私の心の隅には何か引っかかるものが残っていた。
しかし、東明社の財政危機を救うためだから協力したのに、大雪山さんは色具合が悪いので売れ行きは期待できないという。そこで藤井先生に相談したら推薦文を書こうと言うし、大雪山さんも一筆書くのに協力すると言うので、最後に竹村健一の所に行って著書の交換を行い、その情景を写真にとって来ることを考え付いた。そして、それを使ったバラ色の腰巻をつけることにより、色の不調和を克服するという構想をでっち上げ、東明社を救済するための工作に取り掛かったのである。
先ず藤井先生が「この世を見直す至高の書です」という推薦文を贈ってくれ、竹村氏からは「快記録の94歳の先生と藤原さんの共著なら、凄い本に決まっている。藤原流のメタサイエンスが脳を論じた本は、老若男女にとって必読だ」という発言をもらい、大雪山さんには「本書は[脳内革命]の少なくとも数万倍の価値を秘めている」という言葉をプレゼントしてもらった。そこで、その文句を印刷してバラ色の腰巻を作ったら、色彩効果出本の持つ印象が大幅に変ったので大いに驚いた。色彩効果の威力に対して改めて認識させられ、色のバランスがいかに大切かを痛感したのである。
(管理人にお願い。「想念力の驚異」のカバー全体を広げた写真の下に、独立した形で腰巻を伸ばした写真を並べて、ポップアップするように手配をして頂けませんか)

14 名前: 亀山信夫 投稿日: 2004/09/22(水) 03:21
『想念力の驚異』は出版されてからすぐ書店で購入した記憶がありますが、そのせいでしょうか、「バラ色の腰巻」には記憶が全くありません。実際に「バラ色の腰巻」のついた『想念力の驚異』を持っている方でスキャナを所有している方、96dpiの.jpgまたは.gif形式で送信してくれませんか?


ホームページ【宇宙巡礼】管理人・亀山信夫

15 名前: ヒロイエ 投稿日: 2004/09/22(水) 14:56
もし概観だけでも見るので東明社のHP

 http://www.tomeisha.com/   の

  出版図書→想念力の驚異  をクリックしてみてください。


  腰巻を巻いた形ではありますが見ることができます

16 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/09/25(土) 01:32

本が出来た段階で本をいかに宣伝するかと考え、船井のやり方を胡散臭いと思っていたが、宣伝効果のことを考えて私は東明社の社長に、「船井幸雄に本を一冊送って置いたら、彼なら塩谷さんに目をつけて宣伝しますよ」と知恵をつけた。恐らくこの予想が的中したらしくて、塩谷さんにコンタクトがあったとみえ、塩谷先生は船井一座に取り込まれてしまった。それが関係していたのだと思うが、この腰巻に対して塩谷さんから文句が出て、腰巻をつけるのに絶対反対との意思表示があり、「自分は[脳内革命]の悪口を言うことには絶対に反対だし、箱根ホテルの実名を消してHホテルに改めて、二刷りを改定して作るべきだ」と言う注文がついた。東明社にとって塩谷さんは重要な存在だから、機嫌を損ねると売れ筋の著者を失うと判断して、社長から塩谷先生が嫌う腰巻はつけないと連絡が届いたので、私はマーケット作戦が崩れそうだと予感した。
しかも、大雪山さんの書いた”「脳内革命」の少なくとも数万倍”という言葉が、塩谷さんにとって気に入らなかったらしいが、私は数百万倍と言ってもいいと思ったので、塩谷さんの反対の意思表示に承服できなかった。東明社の財政危機を救う目的のために、熱海まで行って塩谷さんと三時間ほど喋り、後はテープの書き出しや彼の著書を熟読して、そこから使えそうな文章を見つけだして補い、まとまりある対話として再構築した上に、対談より価値のある「補説」を各章につけたというのに・・・。
だが、苦労して編集して本に仕上げたのに、「数万倍」という文句のせいで話がこじれ、東明社の社長までが腰巻を止めると言う。しかも、塩谷さんは船井サーカスの仲間に入って、大衆相手の講演をして稼ぐことに熱中しており、東明社を見捨てるような姿勢をとっていたので、私はこの共著は失敗作になったと結論した。要するに、色のことから問題が始まったのだが、話がこじれて「想念力の驚異」は問題を起こし、読者の知らない次元で「鬼子」になる運命と結びついたのだ。
色事にまつわるトラブルがあったと言うと、石原純先生のエピソードを思い出す人がいて、何とゴシップ的な話かと思ったかも知れないが、色が関わる問題には厄介なものが多すぎる。現に色についての考え方の違いにより、ゲーテがニュートンに抱いた反発は、並大抵の対決で終わるものではなかった。われわれは配色の問題を軽視しているが、色の問題はエネルギーや光と関係しており、極めて重大な意味を秘めているのである。

17 名前: 亀山信夫 投稿日: 2004/09/27(月) 18:32
腰巻きを持っている読者に、腰巻きの画像ファイルを送信してくれるよう呼び掛けたところ、直接アメリカの藤原博士から航空便で腰巻きを送付していただき、大変恐縮しております。どうもありがとうございました。急ぎ『想念力の驚異』とその腰巻きを上下に並べた写真を以下にアップしましたのでお知らせ致します。

http://www2.tba.t-com.ne.jp/dappan/fujiwara/books/sonen/a.htm


ホームページ【宇宙巡礼】管理人・亀山信夫

18 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/09/29(水) 05:28
船井幸雄が大宣伝して売りまくっていたが、「脳内革命」は大ベストセラーだがインチキ本で、船井は大衆を欺瞞する手口を活用して、二割の本物と八割のニセモノを混ぜ合わせ、全部を本物として売りまくる香具師に属す人間だ。それは斉藤貴男が「カルト資本主義」の中で鮮やかに分析して、「オカルト・ビジネスのドン」と糾弾しているが、世間に疎い塩谷さんはそれが見抜けなかったらしい。
私は長らくコンサルタントをした経験から、コンサルタントは医者や弁護士と同じプロフェショナルで、金儲けより職業倫理が優先している以上は、中小企業相手のコンサルタント業の船井総研が、上場して金儲け主義を地で行くやり方に、胡散臭いものがあることを強く感じていた。しかも、もっと強烈な表に出せない情報も知っており、ここではそのことに関しては触れないが、「夜明け前の朝日」の中で京セラについて触れた記事を思い出し、「成程そうか」と思い当たる人がいてもいい。
結論として、私は「想念力の驚異」を作ったことを後悔し、この本は初版限りで絶版にした方がいいと考え、脱藩クラブの集まりのときに読者の賛成を得て、二版は作らないことに決めたと言ういきさつもあったので、会に出席して絶版支持の賛成を求めた、あの奇妙なプロセスを覚えている人もいるだろう。これが契機で東名社との関係がギクシャクして、「オリンピアン幻想」を最後に縁が切れ、東明社はオカルト的な本を出すことで、経営状態はいよいよ悪化の度合いを強めた。そこで気の毒だと思い絶版宣言を解除したが、東明社の吉田社長には十冊も本を出してもらい、多くの読者と結びつけて頂いた点では、幾ら感謝しても十分すぎるとは言えない。とはいえ、色のことは実に根源的な問題を掘り起こすと実感させられた。

19 名前: ナニワのダルマ 投稿日: 2004/09/29(水) 14:09
「想念力の驚異」の第一章の補説に「百匹目の猿とコンティジェント・システム」と題する藤原博士の説明文が紹介されている。そういえば船井幸雄氏は百匹目の猿という本を出して大いに売れたそうですがこれも「脳内革命」から塩谷先生の件と似た流れで捉えるのは穿った見方でしょうか。皆さんはどう思われますか。

20 名前: 藤原肇 投稿日: 2004/09/30(木) 09:08
それから八年ちかくの歳月が過ぎ去って、その間に日本は亡国の淵に転落してしまい、将基面さんが指摘した「暴政」の中で呻吟し、そんな中で「ジャパン・レボリューション」に続いて苦労して「賢者のネジ」が誕生した。
出版に至る苦難の過程は伏せておくが、本が出た段階で再び色の問題が発生して、大雪山珪水さんがデンワで言ったことは、「カバーのデザインは力を入れたらしく、とても良く出来て魅力を持つと思うが、黒と青が強くて寒々とした感じが強すぎる。黄色か赤系統の暖色を付け加えれば、この本はよく読まれるのに惜しかった」と言った。また色の問題が発生したかと気になったが、カバーの装丁は出版社が決めるものだし、デザインが螺旋を上手に表現していたので、今回はこのまま付け加えないことにした。
なにしろ、三年間ほど出版活動を停止していたせいで、人手も資金も準備が整わない状態だから、急いで出すのは無理だという声を無視して、強引に急いで出版してもらった上に、時間の節約のためにディジタル編集を使い、著者によるゲラの校正も省くほど急いだから、配色の訂正などは出来ない相談だったのである。
だから、野村博士の色と振動に関しての興味深い研究書で、「内分泌系への色彩効果」や「色彩ホメオスタシス」などを論じた、「色彩生命論」(住宅新報社)という本をかつて送ってくれ、色と五行力学に詳しい大雪山さんに、今回の本の表紙はいじられないと答えた。そうしたら、「黄色を使って色直しをして上げるから、五冊では何だから五十冊ほど本を買うので送って下さい。あとはこちらで磁場を変えますから」と言うのだ。
それ以上の説明が無かったので勝手な推測だが、風水師の珪水さんが五にこだわったし、いつも磁場の問題について忠告していたので、五行力学からして五は土性であるから、土と黄色との関係が秘められていて、それが五黄に結びつくのだろうと思った。
そういえば「河図洛書」という本の中に、「天五を以って土を生じ、地十を持ってこれをなす」という文章があった。そのせいか対談のゲストの謝さんと赤木さんが、それぞれ百部ほど本を買って関係者に配ったようで、これは100=50X2で10X5の倍だから、大雪山さんの風水による五行力学の威力は、こういった形で顕在化するのかと思った。
(これから後は『風水から見た生命力増進』を扱うスレッドに議論の場を移す)

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