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日独枢軸同盟時代のうたかた
1 名前: 亀山信夫 投稿日: 2003/12/06(土) 22:46
「日独枢軸同盟時代のうたかた」 をアップしましたのでお知らせ致します。
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/link.cgi?url=http://www2.tba.t-com.ne.jp/dappan/


仕事で使用しているIBMノートパソコンが故障し、四苦八苦して今日修理を試みたものの結局直らなかったため、本日半日かけてWindows XPの再インストールを行っていました。そして、漸く先ほどから元通りに仕事に使えるようになり安堵しているところです。

さて、藤原博士が過日の投稿で仰せのように、新記事をアップロードしても反応らしい反応は本掲示板においてほとんどありません。これを機に多くの方々の投稿を期待しております。


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2 名前: 大久保利剣 投稿日: 2003/12/07(日) 11:10
私の実家では若い頃の父が写真週報(内閣情報局刊)を取っていて
これが随分残っており、文藝春秋なども戦中、戦後とそろっていて、
字が読めない子供時分からの愛読書ではありました、
転じて学生の頃に「週報」の揃えなども買い込み、戦時中の雑誌は
面白いのがあるとよく買い込んでいました。
そんななか、読みあさっていると意外な発見がありました。
ある記事を覚えていますが、三国同盟締結の後です、当時国内では
敵性語追放キャンペーンが盛んであった頃、
ドイツ大使館の某が日本政府の某に敵性語といえば、漢字もそうではないか、
なぜ、追放しないと詰め寄られたそうで、これには黙ってしまったとか。
「国体明徴」なる言葉もこの時代の新聞雑誌に踊った文字ですが、支那から欧米に
お手本を乗り換えたということをこの時代の日本人は忘れていたようです。
明治以前は農業立国、自給自足で何もかもそれでちんまりまとまっていたのを、
資源を帝国主義国家に仰がねばならない、工業立国に転じた時、自国の
生命線を握られているという自覚をどうして涵養できなかったか、
英国にならって王室尊重を学んでみても、あちらは物心両翼バランスがとれた
国体なのに、こちらは物がなく、アンバランスな国体国勢であることは、
政権の創業者なれば手にとるごとくわかるはず。
国の財政会計も当初は複式簿記であったのに山県が反対して単式になって
しまった由。英米から資源を断ち切られれば、腹を空かして餓死を待つばかり。
日本神話が軍国主義を作ったというより、物心バランスを欠いていたというだけ
ではないか。
物心アンバランスを自覚させない単式国体観にこそ、亡国の責めの根源があるの
ではと思われますが、いかがでしょうか。

3 名前: 藤原肇 投稿日: 2003/12/08(月) 13:43
漢字が敵性語だとドイツ大使館の人に指摘され、日本人が沈黙したというエピソードは興味深く、これまで一度も読んだり聞いたりしたことがないので、目から鱗が落ちたような印象を受けました。
誰のオリジナルカは知らないが傑作ですので、いつかこの話を引用したいと思った次第です。日本人は壁の中に閉じこもる「井の中の蛙」だから、壁の中ですべてを考える習性があるし、役人やメディアがそれを悪用しているせいもあり、
国内の論調は世界から見ると全く異常です。北朝鮮による攻撃を騒ぎ立てているが、あれはアメリカの対日工作の一環であり、迎撃ミサイルを買わせようとしているのに気づかず、防衛費を増額したいと政治家は狙っているわけです。
昔は落語でも「風が吹けば桶屋が儲かる」と教え、全体の中で関連を捉えていたのに、今の日本人の多くはaの次はbだからその次はcだと、一つ覚えの考え方しかしなくなった感じで、これはとても危ないことだと思わざるを得ません。
それにしても漢字が敵性語だったという発想は傑作で、当時の6000万人もいた日本人の中に、それを指摘した人がいなかったというのは不思議です。

4 名前: 大久保利剣 投稿日: 2003/12/09(火) 18:40
この記事は「公論」という名の雑誌に載っていたもので、論文でなく短いエッセイ
でした。公論は右翼系とされますが、このエッセイは静かな筆致の内省的ないい
文章でした。
今手元にないので正確さを欠きますが、たしか国文か国語の教師が著者です。
この文に出会ったのが私の10代終わり頃で随分遠い話ですが、今でもよく
覚えているということはやはり何がしかショックではあったのでしょう。
70年代終わりから80年初期は雑誌新聞界では日本の大陸での軍の残虐行為を
指弾するキャンペーンが盛んで、上京したての田舎ものには日本人にまだまだ
深い戦争の傷跡が残っているということが、珍しくもあり、驚きでもあり、
そういうこともあって、教科書では教えられない歴史を探索することにもなった
ようです。
私はしかし弾劾型の説教を好まず、静かな思考法を探して古書街を歩きました。
清沢洌の暗黒日記やニーチェ学者の氷川英廣のエッセイは、坂口安吾や丸山真男の
記念碑的エッセイとともに時代の刻印として忘れがたいものがありました。
足で集めたそうした世に知られないままでいる、戦中戦後の文章を切り抜いて
製本し、学生時代の自らの記念にしておきました。
今、実家の倉庫のどこかにあると思いますが、見つかったらまた投稿させて
いただきます。

5 名前: 亀山信夫 投稿日: 2003/12/14(日) 04:34
「日独枢軸同盟時代のうたかた」(下) をアップしましたのでお知らせ致します。
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/link.cgi?url=http://www2.tba.t-com.ne.jp/dappan/


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6 名前: 大久保利剣 投稿日: 2003/12/16(火) 12:43
昔、「日本町人国家論」という本を書いた高給官僚がいた。何でこういうことを
言うのだろうと思ったが、なにかの本で天皇が憲法九条の発案者であると読んで
氷解した。
大元帥が放棄した、させられた(刀を取り上げられた)のなら、武士でなく、
町人でしか生きる道はない。天皇発案、即ち刀狩令ををこういう言葉で置き換えた
のだなと思った次第。日本の枢要の位置を占めるものたちは、以心伝心、皆これで
行っているのだなと検討つけてみた。
右翼左翼、何れもこの天皇発案ー敗北宣言を無視して勝手な妄想を60年間続けて
しまったのだ。
「日独枢軸同盟のうたかた」を読んでいて、私は「日米同盟のうたかた」なる語を
連想していた。この間古書展の目録に日独同盟締結記念出版ー独逸語訳古事記ーと
いう1冊が出ていた。時流ということもあろうけれど、日本、ゲルマン両神話大国
の夢のひと時があったのだろう。それと同じく日米同盟下で逸楽の時を過ごした
つもりで、この時が永遠に続くと独り決めしているのがこの国の支配層である。
しかしながら、アメリカも追い詰められているのだろう。今、起こっていることは、
バランスシート失調のアメリカ最後の革命が始まったのだと見えてくる。朝鮮、
ベトナム、何れも兵站、御用商人の日本は儲けた、今回もせっせと貢いで儲けを
出さねばならない。でもどうだろうか。
幕末の御用商人が多く没落したのはよく知られたことだ。この先、日本は御用町人
として刀を持つ武士に媚び諂うままでいるのだろうか。
藤原肇さんの「ジャパンレボリューション」、この意味で期待してめくったが、
大店の次男坊的教養主義が目立ったと言っては失礼だろうか。
回天というなら、正気に感じて、屈辱をはらう瘠せ武士の気概が聞きたかった。

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